第45回(平成23年)愛媛万葉祭

2011年5月10日

 5月5日(木)

五月晴れのこの日、第45回愛媛万葉祭が開かれた。

以下の恒例の行事が例年通り繰り広げられた。

神事のあと、「額田王」献吟・献奉尺八・献舞、「神道夢想流杖術」などの奉納。

 

万葉苑1

万葉苑2

 続いて、万葉祭式典があり、土居会長の挨拶、横田県議の祝辞のあと、

松山ミュージアム館長の松原正毅先生の「『坂の上の雲』の世界」についての講演があった。

①裸眼の思索者ーー「裸眼で」 

②司馬遼太郎さんの歴史のとらえかた

③「二十二才の自分への手紙」

 ④「坂の上の雲」の位置 

⑤「坂の上の雲」のメッセージ

司馬さんを最もよくご存知の松原先生ならではの視点から

大変分かりやすく含蓄のあるお話でした。

 このあと祝宴で賑やかな談笑、清興(民舞)などがあった。 (藤原茂 記)

万葉苑3

 

万葉苑4

新春初奉仕と七草:餅つき

2011年1月13日

 1月9日(日)

寒気は厳しいが、天候もよく初奉仕や七草粥:餅つきには絶好のお天気。

今年もボーイスカウト松山第16団小島団長ほか40名の団員父兄が参加しての合同七草会と餅つき会を実施した。

もはや恒例の行事となっており、お互いに準備も進行も順調、盛大に行なわれた。

殊に奉仕の女性軍のお手並みはたいしたもの。

デザートは勿論副食の品数も揃ってご見事なご馳走であった。

苑内には子供達の賑やかな声が満ち溢れていた。

今日のミニ講座は新年に因んで、大伴家持の

新しき年の始めの初春の 今日降る雪のいや重け吉事

今年こそより良い年となるよう祈った。 

万葉苑もちつき1

 

万葉苑もちつき2

 

万葉苑もちつき3

 

万葉苑もちつき4

 

万葉苑もちつき5

 

万葉苑もちつき6

 

万葉苑もちつき7

 久しぶりのフジの剪定。日照不足や土壌環境の悪化で花つきが悪い。思い切った剪定で樹聖回復を期待したい。

万葉苑もちつき8

紅葉の万葉苑で定例奉仕

2010年11月18日

 11月14日(日)快晴

メンバ^ーは少し少なかったが、快晴で心地よい奉仕作業でした。

明日、七五三を控えて参拝客も後を絶ちません。

少子化時代を迎えているこの時代、微笑ましくも頼もしい風景でした。

苑内は見事な紅葉といいたいところですが、

今年は期待していた桜の紅葉がいま一つでした。

多分、夏の旱魃の後遺症でしょう。

愛媛万葉苑紅葉3

 今日のミニ講座は

三栗の那賀に向かへる曝し井の 絶へず通わむそこに妻もが

巻三の1745番、作者不詳でした。

愛媛は全国1-2位を争う栗の産地です。特に中山栗が有名です。

栗と言えば、山上憶良の

「瓜食めば子等思はゆ栗食めば 況して偲はゆ何処より

来たりしものそ眼にもとな懸かりて安寝しなさぬ」が有名です。

しかし七五三に近い今日は、反歌の

銀も金も玉も何せむに勝れる宝子にしかめやも 五~802」

 が、ひとしお強く感じられました。

(藤原 茂)

 

愛媛万葉苑紅葉2

 

愛媛万葉苑紅葉1

万葉苑定例奉仕

2010年9月12日

9月12日

相変わらぬ快晴。残暑どころでない異常な暑さ。

しかし、11名の参加を頂いて苑はきれいになりました。

御幸寺山の頂上付近3分ほどが旱魃被害で赤くなっておりました。苑内でもカツラが枯れ、

カシワとタチバナが気息奄々。思い切った管注潅水を試みましたがどうなることか心配です。

今日のミニ講座は「奥山のしきみが花の名の如や しくしく君に恋ひ渡りなむ」 

大原今城 巻20-4476でした。

今日は昨日報道された「斉明天皇御陵確定か」の記事について解説しました。

斉明天皇は、万葉苑にとっては格別のお方です。661年征西の途次道後温泉に滞在され、

愈々出航の際に詠まれたのが「にぎたつの歌碑」として苑内に建立されております。

7月定例奉仕日

2010年7月13日

7月11日(日)曇り

長引く梅雨の影響で、今日はすっかり雨の予定でしたが、予報は外れて結構な日和でした。

先月が雨で珍しく休みでしたから、久しぶりの奉仕になりました。

 しかし、6月30日に松山北高校の奉仕があったばかりで、苑内はまずまずでした。

今日のミニ講座は先月の予定が繰り越されて、「かしは:柏」

歌は「印南野の赤ら柏は時あれど 君を吾が思ふときは実なし」 

                  安宿王(あすかべのおう)(巻5-18)

元は、食物を盛ったり覆ったりする葉を「かしは」と呼んだらしい。

その代表が柏でこの葉で包んだ餅を「柏餅」と呼んでいる。

柏の少ない伊予路ではサルトリイバラ(サンキラ)を使う。

歌の意味は「印南野の赤ら柏が色ずくのは時期が決まっているが、

私が君を思うことは時の区別など全くありません」

この歌は天皇に対する忠誠心を歌ったものである。

印南野は現在の兵庫県加古川市、加古郡、明石市一体を指す。

加古郡稲見町には「いなみ野万葉の森」がある。(藤原 茂)