3月14日 万葉苑だより

2021年3月15日

令和3年3月14日

 昨日までの雨や曇りが晴れて一見陽春の奉仕日ですが、日陰に入ると風が冷たくやはりまだ冬の感じ。新顔を加えて20名の参加を頂きました。
今日も秋川会長「万葉苑保存会」が参加され先月の三浦保環境賞特別賞受賞の報告と皆さんへのお礼と励ましの言葉を頂きました。

 苑内では椿と陽光桜が満開で春の気配は充分、除草・清掃で苑は見違えるようにきれいになった。
丹原さんが柑橘類の剪定をされてすっきりしてきた。ボ-イスカウトの活動も盛んで苑内は活気に満ちていた。

 今日のミニ講座は坂門人足の「つばき」を詠んだ

 「巨勢山のつらつら椿つらつらに 見つつ偲はな巨勢の春野を」

  (巻1~54)

椿は日本では「不吉な花」の印象が強かったが、それは花首から落花する様を見た武家が嫌がったものらしい。
朝廷や中国では古くから瑞花とされてきた。
最近後拾遺集(巻七 賀)に

 「君が代は白玉椿八千代とも 何に数へむ限りなければ」

という、目出度い歌のあることを知った。
苑の大先輩の八木先生は当時の久松知事と共に特に椿がお好きで、県内のつばき愛好家敬慕の的であった。

 来月の奉仕日は恐らく「爛漫の春」で、そろそろコロナの収束が見え始まるころであってほしい。
しかし、今の状況では恒例の「愛媛万葉祭」も中止せざるを得ない状況で、残念ながら昨年同様役員・有志の正式参拝のみに致します。
ご了承ください。来年こそはよろしくお願いいたします。

(藤原)

2月14日 万葉苑だより

2021年2月15日

令和3年2月14日

 厳寒の筈の奉仕日ですが、珍しく温かい好天下の奉仕日で新顔を加えて20名の参加を頂きました。今日はまた秋川会長(万葉苑保存会)が参加され一同にお礼と励ましの言葉を頂きました。
例年ですと愛媛マラソンの当日で交通制限に悩むところですが、今年はコロナで中止。

 今日のミニ講座は大伴旅人の

 「わが宿に盛りに咲ける梅の花 散りべくなりぬ見る人もがな」

で「うめ」を選びました。
「うめ」を詠んだ歌は集中122首で「はぎ」に次ぎます。

天平2年正月13日、大宰府の師であった旅人が自宅で開いた梅花の宴の記録にあった「初春令月 気淑風和」から「令和」の年号が決められたという所縁の「うめ」です。梅は寿命が長くまた厳寒にも耐えて、百花に先駆けて咲き、芳香を放ち果実も健康に良く、その凛とした姿はまさに日本人好みの花です。

 今日は余談として家内の友人が送ってきた「シニア川柳」を紹介した所思い当たることばかりに賑やかな話題となりました。その一部を拾いました。

 ・厚化粧笑う亭主は薄毛症
 ・カード増え暗証番号裏に書き  
 ・立ち上がり用事忘れてまた座る
 ・婆さんよ犬への愛情を少し呉れ
 ・3時間待って病名「加齢です」
 ・探し物やっと探して置き忘れ
 ・名がで出ない「あれ」「これ」「それ」で用を足し
 ・失せ物も必ず出てくる摩訶不思議(この一句私の駄作です)

(藤原)

1月10日 万葉苑だより

2021年1月10日

令和3年1月10日

 新年早々の奉仕日。例年なら七草粥の日で、ボーイスカウトと合同でお祝いする予定だったが、今年はコロナのせいで中止となりました。奉仕参加者は25名で通常より少し多いい状況。雲はなく天気晴朗。ただし寒気は強かった。

 10時からは参加者全員参加しての護國国神社正式参拝を行って英霊の慰霊と国家の安泰、コロナの鎮静、一同の無事平安を祈願した。

 作業の合間に宮内さんと小倉さんが万葉植物の戸籍調査をされていた。少なくなったようでも100種類はあると意を強くされていた。

 
 今日のミニ講座は例年に倣って万葉集に詠まれた「新年壽歌」の紹介と、昭和天皇が植物を詠まれた御製18首の紹介。ほかに今年の干支に因んで「牛」を詠まれた御製も紹介した。昭和40年県下の九谷村で詠まれた御製は、直接関与した植樹祭での御製で思い出の歌であった。

 
そのあとお弁当と丹原さんから差し入れの「渋抜き愛宕柿」、木野本さんからの「ポンカン」をご馳走になり奉仕を終わった。新年早々からのご奉仕に感謝するとともに、今年もどうかよろしくお願いいたします。

(藤原)

12月27日 万葉苑だより

2020年12月28日

令和2年12月27日

 今日は恒例の年末清掃奉仕日。好天に恵まれてあまり寒くもなく有難いこと。三宅県議ご夫妻をはじめ後援会の方も参加いただき総勢23名。お蔭さまで苑内はもとより慰霊碑、にぎたつ歌碑周辺などもきれいに清掃されて新春を迎える準備も無事完了。

 今日のミニ講座は、最近観光地で流行っている「何とか学」を真似して「愛媛万葉苑学」を試作して見ました。これから会員のご意見などを加えて纏めてみたいと思います。


 
 前回13日に出来た掲示板には、早速小倉さんの手で苑に来る小鳥たちの写真が掲示されていました。
今日も宮内さんから岡ワカメを頂きましたが、丹原さんからも見事な愛宕柿を差し入れて戴きました。私は早速干柿にしました。有難うございました。

 顧みて今年はコロナに明けてコロナで暮れました。誰にも先の見えない暗中模索の年でしたが、来年は必ずや人類の英知でコロナ禍を克服して、明るい光明を見つけるでしょう。

 お互いに自愛してよい新年を迎えられますよう心からお祈りしております。

(藤原)

12月13日 万葉苑だより

2020年12月13日

令和2年12月13日

 今日のテーマは「あべたちばな(くねんぼ)」

  吾妹子に遭わず久しも 甘美物(うましもの)安倍橘の 苔生すまでに

   作者不詳 巻11~2750

でした。

「クネンボ」は古くは珍果として暖地で栽培されていましたが、最近は殆ど見当たりません。
11月山口大学から依頼されて見本に枝葉を届けたところです。

苑の「クネンボ」は40年位前に、当時の温泉青果農協主任技師の池ノ上さんを通じて熊本から導入されたものです。甘美物(うましもの)とされていますが、試食してみますと酸が強いですがまずまずの味でしょうか。さすがに現在のミカンの先祖らしさはありました。これを常世の国から持ち帰った田道間守は菓子の神様(菓祖)として各地で祀られています。
道後の湯神社の境内にも豊岡の吉田神社の分社として祀られております。


 
 ところで師走も半ばを迎え、苑内は見事な紅葉に包まれてまさに錦繍の絶好機。今年の紅葉は格別の感です。この中、山之内平定さんの力作で新しい掲示板が設置されました。掲示板と言えば、これまでも小倉さんや大竹さんによる「万葉の花」の力作が展示されてきました。これからますますその機会が増えてくることでしょう。趣味のある方もどうぞ出品してください。


 
今日はまた新年を控えて、河本さん、山之内さんから立派なカレンダーを頂きました。また、丹原さんから愛宕柿、宮内さんからはヤーコンを頂きました。皆さんのいつも変わらぬご奉仕にも併せて感謝申し上げます。有難うございました。

(参加者:白石、辻内、ウス井、大竹、上甲、小倉、安永、辻原、山之内(保)、山之内(平)、瀬川、藤原、浜口、村上、重松、丹原、宮﨑(小)、宮﨑(悠)、竹松、河本、井上、弓場、宮内)

(藤原)