4月11日 万葉苑だより

2021年4月11日

令和3年4月11日

 数日来の晴天続きで恵まれた陽春の奉仕日でした。愛媛県も悲しいかなコロナ禍では全国ベース。不要不急の外出や会合自粛の事態に入りました。心配していた奉仕は秋川会長以下24名の参加。しかし、事態に沿って屋外作業は何時もの通り実施し、昼食は弁当持ち帰りにしました。
10時からの休憩時に会長の挨拶とミニ講座を済ませることにしました。
日陰に入ると風が冷たい感じでしたが、万葉の池には沢山のメダカが泳いでおりました。

 今日の秋川会長のご挨拶は土居前会長御夫人からの満中陰のお印として「万葉苑保存会」に3万円のご寄付を頂いた報告がありました。ご厚志に感謝し謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。

 早くも苑内では葉桜の季節。フジ棚には沢山の花房が見えてきました。
ムラサキの苗もたくさん育ち昨年来の株から出た新芽にはムラサキの小さな花が付いていました。

 今日のミニ講座は作者不詳の

 「見渡せば春日の野辺にかすみ立ち 咲き艶へるはさくら花かも」

  (巻10~1872)

でした。

 また、宮内さんと小倉さんの万葉植物の戸籍調査が始まっています。中間調査の結果は、台帳150種の内凡そ120種が残っていました。全国の万葉植物園でも抜群の成績です。現在海藻と栽培困難な種類8種類を除くと23種類が欠株です。その内の1種「モムニレ(ハルニレ)」は奉仕者の井上さんが持参され定植しました。皆さんの手を借りて何とか順次補給したいものです。

 なお、昨日は護国神社の春季例大祭でしたが、コロナのせいで簡素化され淋しいお祭りでした。秋の例大祭は例年通り盛大に挙行できることを祈っております。

(藤原)

3月14日 万葉苑だより

2021年3月15日

令和3年3月14日

 昨日までの雨や曇りが晴れて一見陽春の奉仕日ですが、日陰に入ると風が冷たくやはりまだ冬の感じ。新顔を加えて20名の参加を頂きました。
今日も秋川会長「万葉苑保存会」が参加され先月の三浦保環境賞特別賞受賞の報告と皆さんへのお礼と励ましの言葉を頂きました。

 苑内では椿と陽光桜が満開で春の気配は充分、除草・清掃で苑は見違えるようにきれいになった。
丹原さんが柑橘類の剪定をされてすっきりしてきた。ボ-イスカウトの活動も盛んで苑内は活気に満ちていた。

 今日のミニ講座は坂門人足の「つばき」を詠んだ

 「巨勢山のつらつら椿つらつらに 見つつ偲はな巨勢の春野を」

  (巻1~54)

椿は日本では「不吉な花」の印象が強かったが、それは花首から落花する様を見た武家が嫌がったものらしい。
朝廷や中国では古くから瑞花とされてきた。
最近後拾遺集(巻七 賀)に

 「君が代は白玉椿八千代とも 何に数へむ限りなければ」

という、目出度い歌のあることを知った。
苑の大先輩の八木先生は当時の久松知事と共に特に椿がお好きで、県内のつばき愛好家敬慕の的であった。

 来月の奉仕日は恐らく「爛漫の春」で、そろそろコロナの収束が見え始まるころであってほしい。
しかし、今の状況では恒例の「愛媛万葉祭」も中止せざるを得ない状況で、残念ながら昨年同様役員・有志の正式参拝のみに致します。
ご了承ください。来年こそはよろしくお願いいたします。

(藤原)

2月14日 万葉苑だより

2021年2月15日

令和3年2月14日

 厳寒の筈の奉仕日ですが、珍しく温かい好天下の奉仕日で新顔を加えて20名の参加を頂きました。今日はまた秋川会長(万葉苑保存会)が参加され一同にお礼と励ましの言葉を頂きました。
例年ですと愛媛マラソンの当日で交通制限に悩むところですが、今年はコロナで中止。

 今日のミニ講座は大伴旅人の

 「わが宿に盛りに咲ける梅の花 散りべくなりぬ見る人もがな」

で「うめ」を選びました。
「うめ」を詠んだ歌は集中122首で「はぎ」に次ぎます。

天平2年正月13日、大宰府の師であった旅人が自宅で開いた梅花の宴の記録にあった「初春令月 気淑風和」から「令和」の年号が決められたという所縁の「うめ」です。梅は寿命が長くまた厳寒にも耐えて、百花に先駆けて咲き、芳香を放ち果実も健康に良く、その凛とした姿はまさに日本人好みの花です。

 今日は余談として家内の友人が送ってきた「シニア川柳」を紹介した所思い当たることばかりに賑やかな話題となりました。その一部を拾いました。

 ・厚化粧笑う亭主は薄毛症
 ・カード増え暗証番号裏に書き  
 ・立ち上がり用事忘れてまた座る
 ・婆さんよ犬への愛情を少し呉れ
 ・3時間待って病名「加齢です」
 ・探し物やっと探して置き忘れ
 ・名がで出ない「あれ」「これ」「それ」で用を足し
 ・失せ物も必ず出てくる摩訶不思議(この一句私の駄作です)

(藤原)

1月10日 万葉苑だより

2021年1月10日

令和3年1月10日

 新年早々の奉仕日。例年なら七草粥の日で、ボーイスカウトと合同でお祝いする予定だったが、今年はコロナのせいで中止となりました。奉仕参加者は25名で通常より少し多いい状況。雲はなく天気晴朗。ただし寒気は強かった。

 10時からは参加者全員参加しての護國国神社正式参拝を行って英霊の慰霊と国家の安泰、コロナの鎮静、一同の無事平安を祈願した。

 作業の合間に宮内さんと小倉さんが万葉植物の戸籍調査をされていた。少なくなったようでも100種類はあると意を強くされていた。

 
 今日のミニ講座は例年に倣って万葉集に詠まれた「新年壽歌」の紹介と、昭和天皇が植物を詠まれた御製18首の紹介。ほかに今年の干支に因んで「牛」を詠まれた御製も紹介した。昭和40年県下の九谷村で詠まれた御製は、直接関与した植樹祭での御製で思い出の歌であった。

 
そのあとお弁当と丹原さんから差し入れの「渋抜き愛宕柿」、木野本さんからの「ポンカン」をご馳走になり奉仕を終わった。新年早々からのご奉仕に感謝するとともに、今年もどうかよろしくお願いいたします。

(藤原)

12月27日 万葉苑だより

2020年12月28日

令和2年12月27日

 今日は恒例の年末清掃奉仕日。好天に恵まれてあまり寒くもなく有難いこと。三宅県議ご夫妻をはじめ後援会の方も参加いただき総勢23名。お蔭さまで苑内はもとより慰霊碑、にぎたつ歌碑周辺などもきれいに清掃されて新春を迎える準備も無事完了。

 今日のミニ講座は、最近観光地で流行っている「何とか学」を真似して「愛媛万葉苑学」を試作して見ました。これから会員のご意見などを加えて纏めてみたいと思います。


 
 前回13日に出来た掲示板には、早速小倉さんの手で苑に来る小鳥たちの写真が掲示されていました。
今日も宮内さんから岡ワカメを頂きましたが、丹原さんからも見事な愛宕柿を差し入れて戴きました。私は早速干柿にしました。有難うございました。

 顧みて今年はコロナに明けてコロナで暮れました。誰にも先の見えない暗中模索の年でしたが、来年は必ずや人類の英知でコロナ禍を克服して、明るい光明を見つけるでしょう。

 お互いに自愛してよい新年を迎えられますよう心からお祈りしております。

(藤原)