5月5日午前11時から
新緑の滴るような好天気のなか、愛媛護国神社神殿に凡そ100名近い参加者を迎えて「第50回愛媛万葉祭」が催されました。
まず護国神社拝殿で額田照彦宮司により神事が催行された後、清吟道吟友会の吉野清萌さん(献吟)元岡清專さん(尺八献奏)と、紫雲館吾妻流安東翆玲さんの舞「額田王」、古武道「神道夢想流杖術」が、愛媛杖の会錬士六段・藤田和男さんと三段・一色剛志さんにより、それぞれ奉納されました。
続いて西参列殿へ会場を移し、正岡子規研究所主宰・造園家・樹木医である正岡明氏(正岡子規家令孫:妹律の孫)から「子規と植物」と題された講話を頂きました。知られざる子規の暮らしの数々や、既に病床から眺めるだけであったにも拘わらず、庭の草花を通じ果てしない自然界と繋がっていた子規晩年の暮らしぶりなど、身内でなければ語れないエピソード。また、子規にとって最後の旅となった奈良の宿で出会い「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」のモチーフをなったと思われる現存する柿の木を中心に、かつて子規が書いた設計図を基に造園した「子規の庭」の保存活動など、万葉祭に相応しい貴重なお話を伺うことができました。
続いて参加者揃っての直会・懇親会では、卓話や懇談の中で、四国民舞輪の会の「正調万葉音頭」と踊りが披露されるなど、優雅なひと時を過ごすことができました。
また今年は、愛媛大学教育学部で教師を目指している学生さん達も参加。
堂々とした挨拶ひとつにも頼もしさを感じました。
愛媛護国神社では戦後70周年記念事業が進められています。その一環として、みゆき会館の撤去と駐車場の整備が計画されており、愛媛万葉苑の再整備も求められております。皆さんのご協力を得ながら進めたいと考えておりますので宜しくお願いします。
(愛媛万葉苑保存会常任理事・藤原茂)