11月10日 万葉苑だより

2019年11月10日

令和元年11月10日(日)

 今日は定例の万葉苑奉仕日です。暦の上では昨日立冬を迎えたところですが朝から快晴、風もなく穏やかな晩春日和でした。

 今日は物置小屋の前の、紅葉園の一部を開墾・土壌改良をして縁取りにオタフクナンテンを植え付けました。日当たりがよく各種の万葉花などが植えつけられる予定です。

紅葉園の一部を開墾

 今日のミニ講座は「やまたづ(にわとこ)」で

 君が行き日長くなりぬ山たづの 迎へを行かむ待つには待たじ

  衣通王(巻2~90)

でした。
各地の山野に自生する落葉小低木。髄が太く子供のころこの髄をとって遊んだ記憶がある。接骨木の名の漢方薬があり幹や枝の黒焼きが骨折や打ち身に効くと言われている。この歌は禁断の恋で道後に流刑された木梨軽太子を慕った衣通姫の歌で、兄妹の悲恋物語は松山の姫原に軽之神社と比翼塚に残っている。そっくりの歌で磐姫皇后の

 君が行き日長くなりぬ山たづね 迎へを行かむ待ちにか待たむ

  磐姫皇后(巻2~85)

があるが、「やまたづの」と「山たずね」の違いで意味は全く違う。

この後宮内さんが持参された(雲南百薬・別名オカワカメ)の酢物を試食した。ワカメそっくりで歯切れもよく美味しかった。百薬と言われるくらい栄養価が高く様々な成人病に効果抜群とか。調理はおひたし、酢物・ごまだれ・ドレッシング・味噌汁・肉炒めなど万用向きとか。栽培も簡単と苗を持参され参加社一同来年が楽しみと有難く頂いて解散。

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(藤原)